モンベル靴外科手術

 mont-bell、それは美しい山・・・



 初めに断っておきますが私は国粋主義と申しましょうか、どんな製品でもできるだけ自国{日本}ブランドの物を使いたいと思っています。
 アウトドア用品にしてもそう、日本のブランドのいっそうの成長を願ってやまないが、しかし良い物が使いたいとなると日本ブランドの中に選択肢が存在しなかったりもする。
 これは残念な事であり、もし機会があれば協力を惜しまないのに、といつも思っている。


 「モンベル」はすごく良いメーカーです。
 傑作と呼べる商品も数多く、そうでない商品も値段を考えると大体において「十分アリ」。
 沢登り用品なんてモンベルが無かったら選択肢が相当少なくなってしまう。
 しかし。
 今まで「モンベル ツオロミーブーツ・ワオナブーツ・タイオガブーツ - ざるの洗い方」←とか「モンベル アルパインクルーザー 2800 - ざるの洗い方」←を書いてきたように 靴だけは。


 昨日のお客様。

 タイオガブーツを履いてこられていて案の定「足首が痛い」と。
 最近モンベルを履いてこられているお客様を注視していたら 最後まで問題無く歩く方が数人見受けられたもので{改善されたのだろうか?}と思っていたのだが甘かった。
 一応善処はするが こうなると絆創膏等で当たっている部分をカバーしようが大して成果を上げないことが多い。
 「靴の当たる所を切るしか無いかもしれないですが 勿体無いですよね」
 言ってみると もうかなりの嫌気がさしていたのだろう
 「切って下さい」
 これは初めてである。

 この人っぽい気分でナイフギコギコ、新品の靴から脂肪を切除。

 よく聞いてみるとくるぶし周りの特徴的な膨らみではなく、一番上のこのクッション部分が擦れるらしい。
 対処直後は「かなり良くなった」と言っていたが外側が良くなると今度は内側が痛くなり

 ぐるりと一周切除。
 このお客様が買ったのは最新ではない旧モデルのアウトレット{色が気に入ったらしい}だったで 「最新のは改善されている」可能性をまだ信じていたが ほかのガイドさんのお客様で

最新のを履いてきて同じ事になっている方と遭遇。
 見ると色以外何も変わっていないようだ。


 注目はこのガイドさん、写真のようにかかと部分に嵩上げをつけて当たる部分をずらすと言う対処をしていた。
 あちゃー、と思った。この手があったか。内科で治せるものを無理に切っていたか、と。
 しかも結局 自分のお客様も足首周りを切っただけではやっぱり痛くなり、自分もこの対処を真似てインソールの下にポケットティッシュを詰めてみたら「嘘のように楽になった!」と言っていた。
 あちゃちゃー。

 まぁあちらのお客様も自分のお客様も、歩いているとそのうちまた痛くなってしまってはいたが、次回からこう云う場合は切る前にこの対処をすることにしよう。


 
 慣れない登山靴で足首が痛くなる方はボチボチいます。
 くるぶし下までのソックスでミッド/ハイカット靴を履いてきた方、なんかよくわからない安物臭い靴を履いてきた方、それ以外は大体モンベルです。
 きっと合う人もいるとは思うので完全否定はしませんが、「足に合う靴」の感覚が分からない人はモンベルの靴を避けるべきなのでしょう。


 モンベルの人、頑張って。