JMGA 登山ガイド資格
富山で行われた「雪の安全管理技術基礎」講習を受けてきました。
公益社団法人日本山岳ガイド協会の定める登山ガイド資格{ランクも色々あるのですが}を取得するために必要な筆記テスト、検定講習二回、義務講習二回のその全てがこれで終了。
今現在日本で山を案内するガイドの資格として一番有力な資格を手にする事になる。と、言っても そのお陰で資格取得に掛かった費用が回収出来てプラスになるだけの仕事がくるのかと云うと それは無い。今ある仕事にあぶれなくなるか?無い。
まぁそんな事はわかった上で取得している訳だけど、実際受けてみるとこのJMGAと云う組織の体質であったり「そりゃぁ国家資格にはなれないな」と云う様なアラが色々見えてくる。
だけどそうやって、外から偉そうに批判をするだけと云うのはごく簡単で 意味も無い事。屋久島のガイド認定制が頓挫する課程を見てきた立場としては、アクの強いガイドたちを集めてこれだけの資格制度を作り上げ、そして運営していくのには 表から見えない誰かの、身を削る多大な努力があったのではないかと想像し、敬意を表したい。
そしてこれを機にこの団体の末端でもあるが最先端にいる立場として、業界全体が良い方向に進んでいけるよう自分も努力して行きたい。
と、これからJMGA資格を目指す人にアドバイス。
装備の指定が講習ごとに少しずつ変わる事があり困惑するかもしれません。{ビレイループ付ハーネス→レッグループタイプのハーネス、とか。}
「ガイドやろうっちゅ−んやから全部持ってれぇ!」と言われればそこまでですが、あまり神経質になってこまごま購入する必要も無いかもしれません。
○ロープは30m8mmダブル指定で“多分”問題なし
○ハーネスはレッグループタイプのビレイループ付でOK
○ツェルトは3−4人入れるサイズで張り綱はつけておく。ペグもあると優等生。
○冬以外ロープワーク向けグローブはホームセンターの安物で十分。
○ビーコンはトリプルアンテナのデジタルが吉。
○スノーソーは枝切り鋸でも気付かれまいて。
○同じ長さのスリングは同じ物の方が使い勝手良し。
・・・・等。
けどまぁみんなちゃんとこういう道具を使う山にも登ろうよ。習う技術も経験無しには生きないしね。
どこに目をつけて指導するかは講師次第と云うところもあるので、装備に疑問を感じたら協会事務局ではなく緊急連絡先に指定されている担当講師に聞いてみた方が確実です。
最後に 屋久島ガイドの資格制度も今また、良い方向を目指して再度動き出そうとしています。ぜひこれからに、ご注目下さい。