鹿児島のラーメン屋さん。「のぼる屋」

 天文館の方から直線的に歩いてフェリー/高速船乗り場を目指すと、気付かれたくないかの様な裏通り、いつも気になっていた

このラーメン屋。
 近所の表通りに

↑こんなラーメンを出す 若さと勢いに溢れる店が出来ても我関せずといった感じに存在し続ける明らかな老舗。こないだ初めて入ってみた。

 カウンターの向こうでは{当社規定に基づいた分類上}おばあちゃんが3人、おばちゃん一人。
 見回しても品書きは無く 代わりに芸能人のサインが沢山貼ってある。
 おぉっ!

 こっこれは・・良いのだ!
 興奮して見ていると
 「・・・二階にはもっとほかにもあるんやけどね。」
 「注文ラーメン?うちはそれだけ、他無いのよ。」
 ナルホド。お願いします。
 まずお漬物が出ます。

 こ、こんなに?写真では解りづらいかもですが 結構な量です。
 肝心のラーメンは

 太目の麺、そしてスープが、もうばあちゃん以外に作れない味。
 お分かりでしょうか。なんと言うかちょっと顔見に寄っただけやのに、腹減ったとは一言も言ってないのに何か料理出して来るおばあちゃんの、煮込まれた・・手にある沢山のシワからダシが器に注がれたような、そして恐らく創業当時から変わっていない文化遺産的な味。
 はぁー。恐らくお値段も前時代的なんだろうなぁ、肩の力抜け切って
 「ご馳走様でした」
 「ハイ、お代、千円になります」
 

 ・・  え  ?


 千円て聞こえたけど 聞き返すのって失礼だよな。
 千円札を差し出すとレジの方向いてそっちから何か出してきた。
 {ホッ やっぱお釣りあるんじゃない。}
 手渡されたのは紙袋。
 「え?」
 「ありがとうねぇ、これおみやげね。」
 「あ、あぁ、ありがとうございます。」


 後であけてみると 普通サイズのみかん一つ、何だか小さなみかん一つ、ハーフサイズのボンタン飴一つ、何故か桜島の写真{裏に店のハンコが押してあり、はんこ押してすぐに重ねたのだろう写真面にその判子のインクがきたなくついている}一枚が入っていた。


 ・・・

 ・・・・これって旅行者待遇??{屋久島住んでるって言ったんだけど}


 店内リピーターらしい人も居て会話聞いてると結構な人気が伺えたんだけど・・・みんなおうちに桜島の写真コレクションしてんのか?うーん。