白谷トイレ汲み出し

 六月一日、ガイド連絡協議会{屋久島ガイド連絡協議会}で、白谷雲水郷のトイレ汲み出しをボランティアで体験させて貰おう、という事になり行って来た。
 

 総勢15人だったか。ありったけの背負子とタンクでもって上がり

・・・・ってな辺りの事は先ほどリンクしたブログをご覧下さい。


 自分は20Lタンク二本を運んでみる。

 ボランティアなんだし頑張る事も無いかとも思っていたけど、一応ちゃんとした山靴に履きかえておいてよかった。
 40Lのウンコ+自分60kgだと合計100キロ以上の重さになっていたということ。足捻ったらケガします。 
 まぁ、しんどかったです。が、重さの割に楽に背負えたのはあの見慣れない背負子の恩恵が大きかったと思う。
 力学に結びつければ 地味で無視されがちな登山のコツを言葉で解説できるなぁなんて考える。


 得た物はやはり 立場が変われば得られる違う目線。
 梅田の地下街、ウインドショッピングしながらぶらぶら歩いている人の中、自分はさっさと御堂筋線の改札に行きたい感覚。
 観光客の方がぶらぶら歩くのであれば先にさっさと下らせてくれよ、と言いたくなる。
 恐らく縄文杉コースで搬出を行う時はもっとストレスが多かろうと想像できる。
 しかしそこは観光地の山の中、上り優先はもはや秩序です。
 根本的に「目的地を目指す人」と「目的地を堪能している人」が混在するのがそもそもの間違い。
 雲水郷はともかく、縄文杉コースであれば人の通らない かなり近道の作業道が裏手にあるのだから そこを通らせないのは全く解せない所です。
 何にせよこれから先長い目で見ていくのならば応急処置的な人力搬出以外の可能性を模索するべきなのでしょう。
 雲水郷に元々存在していたと言うコレ↓{http://www.nikkari.co.jp/product/monorack/type_03.html}なんて検討の価値あるんじゃないでしょうか?


 今回はボランティアと言うお金が発生しない事を、ガイドと言う限られた職種の さらに限られた人だけが入っている任意団体内で呼びかけても15人と言う人数が集まった。
 雲水郷を訪れる人は もう殆どの方が協力金を支払って下さっている筈。
 森の環境を美しく保つと言う気持ちを持っている人間は 決して珍しい、特別な存在ではない。
 その気持ちを、お金を集める事で形に変えていく側は、それをする限り常に効率的で無駄の無い方法を模索し続けて行く責任があると思う。
 そして、我々もその責任を共有している。
 貴重な体験が出来たと思う。