MSR リアクター

 近々日本国内でも発売が始まる{?}という噂を聞いた。
 本当の事なのかはさておいて、レビューを求めている人もいるかも知れない。コレ使ってそろそろ二年になるし、ちょっと書いて見ますか。

 MSR REACTOR{404 Not Found}最近日本でも徐々に{ジェットボイルを筆頭に}ポピュラーになりつつある高効率に特化したストーブ。
 日本未発売なのはガス検を通らなかったからという噂だったが 最近聞いた噂では他のアホらしい理由が原因だったとかで、国内分はそこを改良して売り出すとか?
 まぁ「EPI缶かプリ缶使ってください」という訳には行かないだろうから国内販売開始までにはガス缶も流通させる必要がある。本当なのやら。
 発売されても高いだろうなぁと言うのはムカツク所。



 自分は2年前のアラスカ・デナリ登山から使っています。
 デナリでは基本白ガスストーブ{MSRシマーライト}をメインに使い、テント内でもまだ使える{一酸化炭素のリスクはあるが}物を、とリアクター購入。
 実際使うとやみつきでした。早く、簡単に沸いて燃料消費が少ない。コレメインで良かったかもとすら思った。
 軽量化のためにリアクター付属のコッヘル以外は持っていかなかったので、シマーライトにこの容器をかけたが高効率は体感できなかった。

 どうもジェットボイルのようにフィンで熱効率を上げているのとは根本違うように思える。

 ↑この様に青い炎が出ない。遠赤外線?で効率良く熱しているのではなかろうか。

 ひとつ山中で困った事といえば、エアーマットに穴を開けてしまった時、お湯を沸かしたコッヘルの底で修理用パッチを暖めなければいけなかったのが出来なかった事。ナルゲンボトルで何とかしたが、ただでさえ沸点も気温も低いのにボトルに移し変えるとまた温度が下がり、パッチがあまり美しく貼れなかった。それぐらいの事。
  
 全く同じ時期に登山した人にバックパッカーマガジンの編集者がいて、なぜコレにエディターズチョイスをやったか、と言う話をしていたが理由の一つはタフさだったらしい。
 彼はそれまでに沢山のジェットボイルを壊してきたがリアクターは壊れなかった、と言っていた。
 確かにジェットボイルは見るからに脆い。


 今まで自分はこの二年仕事にもプライベートにもこのストーブ意外は使っていない。
 容量も丁度良く、纏まりよくスタッキングでき  早く効率よく沸いて風にも強く安定感も良い。
 完璧だ。


 ただ。一つ大きな問題が。
 シンプルさが無い。全くもってバラせない構造になっているのは一つ大きな不満点と言える。
 ただ単に性能に慣れてしまっただけかも知れないが、お湯の沸くスピードが昔より落ちた気がするのでクリーニングくらいしたいのだが全く手が出ない。

 一つこの問題を決定的に感じさせる事が一つあった。
 同業者で欲しがっている人を四人集めてヤフオクで四つ購入したのだが、そのうちの一つに不良品?があった。
 ボンベを装着して火をつけると 最初は普通に火がついたのだが数秒後にボンっと言う爆発音と共に一切ガスが出すらしなくなったのだ。
 {たまたま使っていたガス缶が、何故か手元にあったMSRの純正ガスボトルだったので出品者は交換に応じてくれたが、良い出品者に巡りあったと思う。}
 あの時も内部で何が起こったか全く見当がつかなかった。恐らくは燃焼してはいけない場所に火が回ったので安全装置が働いた?と言う憶測のみだ。
 フィールドで起きていたら完全にお手上げ。
 ネットで同様の事例を探してみても見つからなかったし 恐らくめったに無い事なのであろうが、現に目にしてしまうとやはり疑心が残る。

 どのみち極限状態ではストーブのメンテなんてできない、と割り切るか、そこん所は考えないか。
 MSR側としてはやはりエクスペディションユースには液体燃料でXGKをどうぞ、と言った所か。




 2011年 7月17日 以下を追記↓↓
http://d.hatena.ne.jp/zaruarai/20110717/1310908114