太忠沢。
次・・休みが合うの・・いつだい? 一緒に・・いかないか?
それがはじまりだった。
相棒、Sさん。{荒川・石塚小屋沢 - ざるの洗い方}
目標、太忠沢。
日時、7月19日
天気、台風七号一過で晴れる筈!
とは天気予報も言っていなかったがこんなに降るとも言ってなかった。
前日に屋久杉ランドまで車をデポしちまっていた上、荒川登山口へのシャトルバスは当然有料。どのみち濡れる覚悟の格好だし 引き返すという選択肢は濡れたトイレットペーパーのように淡く消えていた。
「まぁ、とりあえず太忠沢見てみますか?」
オー ホワイトッ
まぁけど最悪な状態ではない・・もーちょい上流まで行けば水量も減るんじゃ?と
かそんな期待はするべきではない。
Y師範が本で読んだ誰かの言葉として言っていた、
「全天候型の登山をしなさい」
その言葉が頭をよぎる。
「登山とは、そこにある自然を全て受け入れる行為だ」
とするならば、多少リスクは増えたとして それも登山なのだ。
とかまぁ んなややこしい事言わなくてもこのコースには雨で消えない魅力がある。
一つは太忠岳登山のバリエーションルートとして。
一つは森林軌道廃線探索の魅力。屋久島一の“オブローダー”を目指す自分にとってこの周辺は一度くまなく歩いてみたいエリアでもある。
しかしその視点二つとも、誰かにとってはドーでも良い事だろう、とSさんの表情を伺い伺い沢には入らず右岸を行く。
綺麗で明らかな切通しの軌道跡を歩き、見失ったな、と思って歩いていると
また軌道跡が現れる。
まだ裏が取れてない話だが「ジトンジ岳」の地名は「湧水が多く、軌道の下がいつもジトジトしていた」のが由来だ・・と言う話がある。
そもそもここらの軌道は自分が知る限りは半世紀以上前の物の筈だし、そんな地盤のところだと人口構造物の痕跡も残りづらそうに思える。軌道跡を全部辿るのはかなり難しそうだ。
その後、軌道跡ではないが妙に歩きやすく道状になってるな。と思っていたらヘリ集材の土場が点在し始め、集材予定がやめになったのだろうか
大きな切り株と遭遇。
そのちょい先に
でかいヒメシャラ。
標高1050m付近に来ると左岸の方が地図上 地形がなだらかな表記なので
左岸に渡り、地形図の等高線が優しい所をなぞるのだがそれでも結構急峻だった。
そんな中にも1150m付近にポツっと突然軌道跡が現れ、それが確認できた最後の人口構造物となる。あとは
沢に降りて 登って
登って
到着!
その後自分のトチ狂いにより屋久杉ランド150分コースに迷い込んで4時50分 駐車場に帰還。
標高差 840m
距離 13.840m
沿面距離 14.158km
所要時間 10時間
スペシャルサンクストゥ Y師範 {遡行図と情報提供}
Sさん {同行、写真提供}
また晴れた日に改めて行きましょう!