Roots その2

 確か祖母に聞いたのだと思うが、神粼家はもともと土佐藩に仕え、藩の歴史を記したりする何だったかという仕事についていた、しかし武士とは違う身分だったのだと聞いている。
 そう言えば高校の頃までは神粼家のお墓も高知にあって、子供の頃 遠い親戚の家に泊まりに行った記憶もある。
 行き当たりバッタリな行動が好きな自分としては 名前も覚えていない親戚にアポとって気を遣わせてしまうのは面倒なので とりあえず高知に行ってみた。
そこでもう一度この戸籍。

 よく見てみると祖父・真幸は大阪の天王寺で生まれているのだが左の方の「神粼久壽亀{ひいひいじいちゃん?}より入籍」?となり、そのまま平成拾年まで本籍をそこに置いている。
 祖父母の時代にはまだまだ出生地による差別意識と言うのが根強くあったらしく、その出身を示す為に古い戸籍をそのままずっと引き継いでいたらしい。
 「本籍は甲子園でも良いんですよ」と言われた→入籍 - ざるの洗い方←僕らの時代は変わったもんだ。


 記載されている上町3丁目・・ダメ元でカーナビに打ち込んでみると

あっさり到着!
 結構 高知の街中です。


 この路面電車駅のお向かいに丁度派出所があったので地図を見せて貰いに行くと 明らかに奥で寝ていたおまわりさん、バツが悪そうに出てきて不機嫌そうに根掘り葉掘り職務質問したあと地図を見て
 「・・・その住所は今無いねぇ・・神粼って人もこの辺りには住んでないねぇ。電話帳では見る名前だけどそんなに多くは無い名前だよ。」


 ううむ「神粼本家」は居なかったか。
 真幸じいちゃんは兄弟姉妹が沢山居たらしいが、男兄弟で子供を残した人は居ないと聞いている。ひいおじいちゃんの兄弟までは自分は知らない。


 翌日。
 何にせよ自分のルーツがここにあるのだと思うと感慨深く歩き回ってみる。

 ここらには印象的な水路が走っていてどうやらこれが戸籍にも記されている古い地名「水通町」の由来のようだ。

 戸籍の住所ズバリの場所を探してみるが、どうやらここらも第二次大戦末期には焼け野原になっていたお陰で 水路以外は位置も相当変わってしまっているらしく特定は出来なかった。


 そしてこの水通町は、高知最大の名物、空港の名前すらコレにしちゃった人の生誕の地だったので そのおうちにお邪魔して来ました。

 不思議な着座位置で迎えてくれたのは そう!坂本龍馬とその妻お龍。

 高知市龍馬の生まれたまち記念館 | 龍馬の生まれ育った高知市上町周辺
 他にちゃんと高知県立坂本龍馬記念館|高知県立坂本龍馬記念館と言う博物館もあるというのに 生誕の地にもこんな資料館があるなんて・・てか龍馬って、ズバリ何した人なんだっけ?


  まぁそれはさておいて、彼のお陰でこの水通町の古い資料が手軽く見る事が出来るわけです。

 龍馬の生まれた頃には恐らく、自分のご先祖様もこの町で暮らしていた筈・・きっと龍馬とも顔なじみぐらいにはなっていた??
 なんてな事を想像しながら・・

 ↑この町内に住んでいた人物の名前を全部書き出した地図を食い入るように眺めて見たのだが・・・無い、無いぞ「神粼」??
 「大工」とか「鍛冶」や「和泉屋」「新屋」と言う 現在良く見る物より職業名・屋号に近い苗字が沢山見られるのは職人街故なのか。
 祖母の云っていた「武士ではないが 藩に仕えていた」と言う身分ともこの町は合うのだが・・ここではそれ以上の事は分からなかった。


 そしてそこのおばちゃんに「行ってみたら良い」と云われた

 高知県立歴史民族資料館。
 嫁はもううんざりしとります。


 実はこの前日にちょっと会った高地出身・屋久島在住のこの人。

 が云っとったのだが
 「私はね〜、先祖が野中兼山っていってすごいんだよ!時代が時代だったら私お姫様だったんだから!」

 ・・・兼山マジで大物じゃねぇか!
 そもそもわが町{?}水通町を作ったのも兼山らしい。
 きゃつの先祖の展示ばかり多く 自分の先祖の手掛かりは一切無し。ムカムカ


 で、一通り見た後 またここで次のオススメスポットを教わる。
 嫁は嫌がるが諦めきれないので来ました

 土佐山内家宝物資料館!


 館内資料としては大した規模が無いのだけれど、嬉しいのは本物と同じ重さの変わり兜と刀に触れられる事。

 ・・敵の情報を素早くキャッチする長い耳! 俊敏そして決して後には進まない兎を模した!
 のは良いのだけれど、 絶望的に草食動物という事は置いといて良かったんだね??


 そしてここの学芸員?さん捕まえて聞いてみるとついに明らかに!!
 「山之内家データベース」に検索をかけてくれ、分かったのです!















 「土佐藩に仕えていた“神粼”と云う名の人物は 見つからなかったですねぇ」

 
 






 ありがとうございましたっ!!










 「神粼」の名に関する情報を募集します。
 以前高知で両親がタクシーに乗ったところ 運ちゃんが
 「神粼の名は 元々九州の方から来た名前らしい」
 と言っていた様なのですが全く未確認。
 家紋は

{丸に}抱き沢瀉。
 代々なのか知りませんが 宗教は神道のようです。

 
 法定相続人の見つからない遺産があったら それ、僕のです。借金は、ちがいます。
 宜しくお願い致します。